マウスコンピューターよりG-Tune H5をお借りしました。
G-Tune H5は15.6型のノートPCで、Core i7-10875H×GeForce RTX2070SUPERを搭載したハイパフォーマンスゲーミングPCです。ゲームだけでなく写真や動画編集にも楽々対応できます。さらに10時間に迫る駆動時間や240Hz対応パネル、メカニカルキーボード採用とリッチな仕様になっていのが特徴です。
ハイエンドモデルとしてパフォーマンスを最優先に考えるユーザーにおすすめノートPCだと感じました。
この記事では、ベンチテストだけでなく、写真編集や動画編集に使ってみた感想も書いています。ぜひ参考にしてください。
G-Tune H5(2020年モデル)をレビュー!
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのG-Tune H5は、ゲーマー向けに販売されているモデルです。
ゲームはパソコンに高負荷をかけることになりますので、ゲーミングモデルと言うのは基本的に高性能に仕上がっています。
G-Tune H5はブランド内でも最上位に位置するゲーミングパソコンで「とにかく性能が高い」です。240Hz対応なので速い動きにも対応できますし、残像感の少ないプレイは目の負担も少なく、とにかく楽しい(重要)です。
それでは基本構成(スペック)を確認していきましょう。
G-Tune H5の基本構成(スペック)
型番 | 構成 | 税別価格 |
G-Tune H5 | Core i7-10875H / 16GB / GeForce RTX2070SUPER / 512GB NVMe SSD | 229,800- |
公式HP | >>詳細を見る |
※表は記事執筆時の内容で、変更になる可能性があります。
価格は¥229.800~で決して安くはありませんが、デスクトップパソコンにも負けないパフォーマンスは圧巻です。従来モデルはCore i7-9750H×RTX2070の構成でしたが、現行機はパフォーマンスが一回りupしています。
その代わり広色域に対応した4K有機ELパネルは見送られることになってしまいました。クリエイティブワークにも使いたかった人は、やや残念なニュースかもしれません。
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i7-10875Hの性能
搭載されているCPUは第10世代のCore i7-10875Hです。8コア16スレッドのCPUで、通常は2.3GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大5.1GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-10875H | 15997 | 2.3GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-9750H |
11427 | 2.6GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-8750H |
10241 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-9700 |
13726 | 3.6GHz(4.9GHz) | 8コア8スレッド | 95W |
Core i7-8700 | 13111 | 3.2GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
PASSMARKの公開データによると「Core i7-10875Hが約16000」「Core i7-9750Hが約11400」です。約140%も高性能化していることになります。
コア数スレッド数が多く、クロック数も強化されているのでパフォーマンスには期待できそうです。なんならデスクトップパソコンのCPUにも勝っています。
クリエイティブワークにはCPUの処理能力が重要ですが、ここだけでも選ぶ価値がありそうな予感がします。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU-Zによるスコアは以下の通りです。
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-10875H(Low) | 343.0 | 2861.6 |
Core i7-10875H(Hi) | 502.6 | 4907.0 |
Core i7-9750H | 510.7 | 3629.0 |
Core i7-7700HQ | 396.1 | 1976.6 |
Core i7-8700K | 508.5 | 3970.2 |
G-Tune H5はボタン1つでパフォーマンスを切り替え可能。念のためHi/Lowでベンチを実施。
ハイパフォーマンスモードでは、シングルスレッドのスコアが502.6、マルチスレッドが4907.0となりました。本当にデスクトップパソコン並みですね。
省電力モードではかなりスコアが落ちてしまうため、本機をベスト状態で使うならパフォーマンスモード推奨という感じがします。消費電力は大きくなっちゃいますがLowモードでのパフォーマンスはちょっと物足りない・・・
しばらくパソコンを新調していない人なら、その進化ぶりには驚くはずです。
CINEBENCHによるベンチマークスコア
CINEBENCH R15によるスコアは1837でした。
CPU | スコア |
Core i7-10875H(Hi) | 1837 |
Core i7-10875H(Low) | 1693 |
Core i7-9750H | 1238 |
Core i7-8750H | 1026 |
Core i7-7700HQ | 723 |
Core i7-9750Hを大幅に更新し約48%もスコアを伸ばしています。
CINEBENCH R20によるスコアも計測してみました。
CPU | スコア(シングル/マルチ) |
Core i7-10875H(Hi) | 495/4151 |
Core i7-10875H(Low) | 369/3130 |
省電力モードですと約30%ほどスコアが落ちる計算になります。やはりパフォーマンスモード一択という感じがします。
ストレージ性能
Cドライブは2000MB/s程度の読み込み速度になっています。超高性能という訳ではありませんがキビキビと動いてくれました。ゲームのローディング時間も一役買ってくれるでしょう。
さらに速度にこだわりたい人は、最大3,000MB/sを超えるSAMSUNG PM981をカスタマイズで選ぶのがおすすめです。
G-Tune H5のグラフィック性能・ゲームスコア
G-Tune H5に搭載されているグラフィックは、GeForce RTX2070SUPERです。その性能とやらを見せてもらいましょう。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は142.04fpsでした。
過去にテストした結果ですと、GTX1660Tiで118.94fps、デスクトップのRTX2060SUPERで142.87fpsという結果もあります。性能を十分に引き出しているといってよいでしょう。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
GPU | 設定(標準品質) | スコア |
RTX2070S | 3840×2160 | 普通(4342) |
1920×1080 | とても快適(10779) | |
RTX2060 | 3840×2160 | 普通(4055) |
1920×1080 | とても快適(11166) | |
GTX1650 | 1920×1080 | やや快適(5275) |
ゲーミング性能も順当にランクがつくかと思いましたが、下位パーツのRTX2060と比較すると面白い結果になりました。
4Kの高負荷時はRTX2070SUPERが高スコアですが、フルHDではRTX2060に惜敗してしまいました。
G-Tune H5はパフォーマンスが高いので熱問題がついて回ります。ちょっとしたベンチでもキーボードが温かくなり、最も熱をもつ部分は数秒触っていられないほどの高温になります。
全開でファンを回したのですがベンチテストが続いたこともあり、サーマルスロットリングが発生してしまった可能性が高いです。ファンの音も相当大きいです。
PCの内部的な冷却では限界に達している可能性があるので、最高のパフォーマンスを期待するなら補助として外づけでクーラーなんかを使う必要も出てくるかもしれません。
RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分55秒」でした。
無料ソフトの「RawTherapee」を使って現像。JPEG品質は90%、高画質での変換になります。このソフトはかなり重たいのですが、画像の表示も速く、編集を当てても一瞬なので快適でした。
参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | A機 | B機 |
Core i7-10875H | 4分55秒 | 4分23秒 |
Core i7-9750H | 5分25秒 | 5分35秒 |
Core i7-8750H | 6分19秒 | 6分32秒 |
Core i7-7700HQ | 7分34秒 | 7分22秒 |
Core i7-10875HのRAW現像処理能力は、間違いなくノートパソコンでトップクラスです。
ただ全体的に熱を帯びやすい性質を持ち合わせているせいか、Core i7-10875Hを搭載したDAIV 5N(表B機)よりも30秒ほど時間がかかってしまいました。
写真編集が目的で、ゲーミング性能は妥協できるという人はもう少しスペックを落としても良いのかもしれませんね。
動画の書き出しにかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約4分39秒でした。データ容量は3.67GBですが、正直実用範囲を超えています。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
モデル | 構成 | 処理時間 |
G-Tune H5 | Core i7-10875H×RTX2070S | 4分39秒 |
DAIV 5N | Core i7-10875H×RTX2060 | 4分58秒 |
グラフィック性能が効いてくる動画編集では、G-Tune H5の本領が発揮されました。写真編集で煮え湯を飲まされてしまったDAIV 5Nより短時間で処理が完了しました。
やはり高負荷な作業になってくるほどG-Tune H5が生きてくるシーンというのは増えそうです。
パソコンはうるさい?静音性は?
G-Tune H5ははっきり言って「うるさい」です。パフォーマンスを限界まで引き上げるために、常にファンを高速で回さないとならないからです。
それはゲーム音の妨げになるほか、作業の集中力を奪いかねないレベルですので静かなパソコンが欲しい人は避けたほうが無難です。
とにかくパフォーマンスを重視したゲーミングパソコンだと思います。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。マウスコンピューターの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
※2020年03月時点では、注文集中による出荷遅延が発生しているようです。カスタマイズ、お見積画面で予定出荷日を必ず確認するようにしてください。
G-Tune H5を写真でチェック!
性能面の話が続きましたが、ここからは外観やデザインなどを含めて使ってみた感想に移りたいと思います。
G-Tune H5の筐体はブラウンよりのブラックという感じ。木製家具とも合いそうな高級なたたずまいです。
サイズは359.8×243.2×24.7mmで、重量は約2.21kgqです。 これだけ高性能でメカニカルキーボードも載せているのに優秀だと思います。
キーボードのピッチは18mm、ストロークは2mmです。全キー同時押しに対応しています。日本語配列は自然ですが、テンキー周りはちょっと特殊な配置になっています。(NUM LOCKが一瞬迷子でした)
打鍵感は気持ちが良いですが、大きくカチカチという音もしなかったのが好印象でした。持ち出してカフェで使ってもそれほど周囲の邪魔にはならなそうです。
リフレッシュレート240Hz対応パネルを搭載
G-TuneH5の液晶パネルは、1秒間に240回書き換わるリフレッシュレート240Hzに対応しています。
本来これくらいの性能のゲーミングモニターを購入しようと思うと5万円くらいはしますが、このパソコンを購入すれば最初からついています。
動きの速い映像もヌルヌル楽しめますし、競技性の高いゲームで遊ぶ予定ならないよりはあったほうが良いはずです。
ただし色域に関しては一般的なレベルだと推測されるので、クリエイターの人は別途専用モニターを用意したほうがいいかもしれません。
インターフェース
・UHS-I対応SDカードリーダー
・HDMI
・Thunderbolt3
・USB3.0
・USB3.1
・ヘッドフォン(マイク)端子、など
最大2.4Gbpsの高速通信を可能にするWi-Fi 6にも対応しているのでオンラインゲームを存分に楽しむことができます。
G-Tune H5のイマイチなポイント
・熱と騒音がとにかくすごい!
・キーボード配列がやや特殊
パフォーマンスの高さは認めますが、とにかく発熱がすごいです。ちょっとした作業でキーボードが温かくなってくるのはビックリしました。
本来の性能を発揮させるにはファンも全開にしなければならず、割とその面ではデリケートな印象です。少しファンを落とせば静かになりますが、性能も落ちてしまうんですよね。
どうせ落ちるのであれば性能も少し落として、コスパを狙うという選択肢もあるのかもしれません。
G-Tune H5はこんな人におすすめ
- 最強クラスのノートパソコンが欲しい人
- グラフィック性能を求める人
- RAW現像や動画編集にも使いたい人
- 写真家、動画クリエイター、イラストレーター
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
G-Tune H5の感想まとめ
G-Tune H5をレビューしてきました。
15.6型最強クラスのパフォーマンスには感動しますが、それと同時にやってくる排熱問題が割と頭を悩ませます。
カジュアルに使うというよりも、高い性能を生かしてゴリゴリゲームや編集作業に使いたいという人におすすめのパソコンかなと感じました。
総合的に見てみると個人的にはDAIV 5N(2020)のほうが使いやすい印象です。本体は軽いし、性能も割と近いので万人受けするのはコッチかなと・・・
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