ドスパラで販売しているゲーミングPC「GALLERIA XA5R-R36T 7600搭載」をレビューをします。（機材貸出元：株式会社サードウェーブ）
CPUにAMD製のRyzen 5 7600、グラボにはGeForce RTX3060Tiが採用されたゲーミングパソコンです。最新タイトルをしっかり遊べるだけでなく、高度な画像処理や動画編集にも対応できるパフォーマンスがウリです。静音性にも優れており、マウス、キーボードが付属するのですぐに使えるのもポイントです。
それでは、各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間などを含めて実機レビューしていこうと思います。
目次
GALLERIA XA5R-R36T レビュー
公式HP:https://www.dospara.co.jp
ドスパラの「GALLERIA XA5R-R36T」は、ゲーミング向けのモデルとして販売されています。
最新のRyzen 7000番台を投入しているため、パフォーマンスがしっかり引き出せるのがポイント。RAＷ現像や動画編集、ゲーム配信など多用途に使えるモデルとなっています。標準で大容量1TB SSDが採用されているので、ストレージ容量に余裕があるのも好印象です。
ちなみに旧世代のRyzen 5 5600Xを搭載した「GALLERIA XA5R-R36T 5600X搭載モデル」なら15万円台で購入可能です。CPUの性能はやや落ちるものの、納得できるのであればコストパフォーマンスはより魅力的かもしれません。
GALLERIA XA5R-R36T スペック
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | Ryzen 5 7600 |
| グラフィックス | GeForce RTX 3060Ti |
| メモリ | 16GB |
| SSD | 1TB SSD |
| 電源 | 650W 電源 (80PLUS BRONZE) |
| サイズ | 220（幅）×440（奥行き）×480（高さ） mm |
| 重量 | 約14kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
GALLERIA XA5R-R36T外観チェック
デザイン会社とともに設計したとされるケースで、RGBライティングやクリアなサイドパネルなどを標準で採用しています。ガンメタリックな重厚感を与えつつ、どこか軽やかさも感じるデザインだと感じます。
トップには4つもUSBが装備されています。デバイス類がついつい増えてしまうユーザーにとっても嬉しい仕様ですね。斜度がついているので抜き差しも楽々です。本体側面がクリアパネルになっているので、内部を光らせて楽しむことも可能。
冷却性、静音性は？
GALLERIA XA5R-R36Tで特徴的だと思ったのが静音性です。14cm 静音FANがフロント、リア、トップに装備されているので排熱も良好ですし、とても静かで個人的にはツボでした。
GALLERIA XA5R-R36Tインターフェース
前面:USB 3.2 Gen1 Type-A x4
背面:USB 2.0 ×4 、USB 3.2 Gen1 Type-A ×5、USB 3.2 Gen2 Type-C ×1
映像出力:HDMI ×1 ※グラフィックボードを搭載しているモデルは、こちらの端子は使用しません。
モデルによって表記内容と異なる可能性があります。
性能チェック
CPU Ryzen 5 7600の性能
搭載されているCPUは、Ryzen 5 7600です。6コア12スレッドのCPUで、最近のCPUとしてはややコア数が少なく感じるかもしれません。
| 名称 | スコア | クロック（OB） | コア（スレッド）数 | TDP |
| Ryzen 7 7700X | 36456 | 4.5GHz（5.4GHz） | 8コア16スレッド | 105W |
| Ryzen 5 7600 | 27743 | 3.8GHz（5.1GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
| Ryzen 7 5800X | 28493 | 3.8GHz（4.7GHz） | 8コア16スレッド | 105W |
| Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz（4.6GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
| Core i7-13700 | 39354 | P:2.1GHz（5.2GHz） E:1.5GHz（4.1GHz） |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
| Core i5-13400 | 26442 | P:2.5GHz（4.6GHz） E:1.8GHz（3.3GHz） |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
65W |
| Core i7-12700 | 31122 | P:2.1GHz（4.9GHz） E:1.6GHz（3.6GHz） |
12コア20スレッド (P:8コア/E:4コア) |
65W |
| Core i5-12400 |
19333 | 2.5GHz（4.4GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
PASSMARKの公開データによると「Ryzen 5 7600は27743」です。第13世代Core i5-13400とほぼ同等、やや高いくらいスコアです。
結果を求める人はインテルCPU搭載モデルも検討することをおすすめします。＞Core i7-13700搭載のおすすめパソコン
CPU-Z
| CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
| Ryzen 7 7700X | 759.3 | 8191.5 |
| Ryzen 5 7600 | 713.9 | 5897.3 |
| Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
| Ryzen 5 5600X | 645.4 | 4873.0 |
| Core i7-13700 | 820.5 | 11336.8 |
| Core i5-13400 | 725.4 | 6425.5 |
| Core i7-12700 | 782.5 | 9021.6 |
| Core i5-12400 | 703.6 | 5007.6 |
シングルスレッドのスコアが713.9、マルチスレッドが5897.3となりました。旧世代よりもシングル、マルチ性能ともに向上しているのは好印象です。しかし、インテル第13世代Core i5-13400と比較すると差が開いてしまっています。
CINEBENCH R20
| CPU | シングル | マルチ |
| Ryzen 7 7700X | 771 | 7888 |
| Ryzen 5 7600 | 717 | 5646 |
| Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
| Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
| Core i7-13700 | 773 | 7349 |
| Core i5-13400 | 680 | 5290 |
| Core i7-12700 | 733 | 6215 |
| Core i5-12400 | 659 | 4724 |
CINEBENCH R20のスコアはシングルで717、マルチで5846となりました。第13世代Core i5-13400と比較するとシングル約5％、マルチで約7％上回っています。CPU-Zとは逆転する結果になりましたね。
SSD転送速度
ストレージの読込速度は約3500MB/s程度で、この規格としてはトップクラスの速度を実現しています。変に安い部品を使ってコストを削っていないのは好印象です。
もしも速度にこだわりがあるなら7000MB/sのNVMe Gen 4にカスタマイズするのもおすすめです。またHDDも追加できるのでデータ保存に困ることはないはずです。
GeForce RTX3060Tiのグラフィック性能・ゲームスコア
GALLERIA XA5R-R36Tに搭載されているグラフィックはGeForce RTX3060Tiです。ミドル～ミドルハイあたりに位置するグラボで、ゲーミング性能を求めるのであればこれくらいの性能は確保したいところです。
FF15（重たいゲーム）のベンチマーク
| モデル | 設定 | 結果 |
| GALLERIA RM5C-R35 （RTX3050） |
3840×2160（標準品質） | 普通（3160） |
| 1920×1080（標準品質） | 快適（8697） | |
| GALLERIA RM5C-R36 （RTX3060） |
3840×2160（標準品質） | 普通（4450） |
| 1920×1080（標準品質） | やや快適（11827） | |
| GALLERIA XA5R-R36T （RTX3060Ti） |
3840×2160（標準品質） | やや快適（5625） |
| 1920×1080（標準品質） | 非常に快適（14700） | |
| raytrek XF (RTX3070) |
3840×2160（標準品質） | 快適（6469） |
| 1920×1080（標準品質） | 非常に快適（17097） |
重量級タイトルのFF15ですが、RTX3060Tiなら「4K解像度でやや快適」という結果を得られます。これくらいのゲーミング性能があれば、ほとんどのゲームは快適なはずです。
RTX3060とRTX3060Tiは似ていますが、性能差は結構あることを覚えていたほうが良いでしょう。予算を頑張れるならRTX3060Tiを選ぶほうが幸せになれるはずです。
RAW現像にかかる時間は？
約150枚（5GB）のRAWデータを一括変換した時間を計測しました。
| CPU | 50枚 | 150枚 |
| Ryzen 7 7700X | 2分50秒 | |
| Ryzen 5 7600 | 1分08秒 | 3分11秒 |
| Ryzen 7 5800X | 3分46秒 | |
| Ryzen 5 5600X | 3分55秒 | |
| Core i7-13700 | 1分07秒 | 3分24秒 |
| Core i5-13400 | 1分19秒 | 3分45秒 |
| Core i9-12900 | 3分10秒 | |
| Core i7-12700 | 3分30秒 | |
| Core i5-12400 | 4分06秒 |
データ処理にかかった時間は「150枚で3分11秒」でした。ベンチテストではCore i7-13700に差をつけられていましたが、RAW現像処理では勝利しています。ライバルの上位CPUを食らってしまう結果には驚いてしまいました。
動画の書き出しにかかる時間は？
動画編集ソフトはResolveを使って書き出し時間をテストします。書き出しの条件は以下の通り。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
| CPU | 処理時間 |
| Ryzen 7 7700X×RTX3070 | 2分22秒 |
| Ryzen 5 7600×RTX3060Ti | 12分28秒？ |
| Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 3分02秒 |
| Ryzen 9 3900X×RTX2070S | 2分56秒 |
| Core i7-13700F×RTX3060Ti | 2分54秒 |
| Core i5-13400F×RTX3060 | 3分27秒 |
| Core i9-12900KF×RTX3080 | 2分12秒 |
| Core i9-11900K×RTX3070Ti | 3分24秒 |
動画編集能力としては十分な性能を持っているはずですが、なぜか書き出しに12分もかかってしまいました・・・試しにフルHDでも処理を行いましたが、同じように結果はやや長めとなってしまいました。
本来であれば、よほどこだわらない限り4K動画編集や実況配信などにも対応できる能力があるはずです。書き出し時間も3分～4分あたりに落ち着くはず。このモデルに限らずこうした結果になることはあります。今回は原因追及まで行えませんでしたが、最適化やドライバーでなんとかなりそうな気もします。
出荷は遅い？どれくらいで到着するの？
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。当モデルは翌日出荷になっていました。これは急ぎでパソコンが必要になった方にも嬉しいサービスですね！
GALLERIA XA5R-R36T デメリット
・コスパはちょっと悪い
・動画編集の結果が気になる？
よくまとまったモデルで、性能、静音性などメリットがたくさんあるモデルだと思います。CPU性能もまさかのライバル上位CPUを食いかねない働きを見せてくれたのも驚きでしたね。
ただし20万円という価格設定は、上位モデルに手が届きそうな印象ももちました。動画編集の結果も気になりましたし、安定した結果を出せるCore i7-13700を選びたいというのが本音かも？また、旧世代のRyzen 5 5600Xを搭載した「GALLERIA XA5R-R36T 5600X搭載モデル」（15万円台）のほうが買いやすいような気もしました。
GALLERIA XA5R-R36Tはこんな人におすすめ
- CPU性能を求める人
- 最新CPUIを使ってみたい人
- ゲーミング性能を求める人
- 急ぎでパソコンが必要になった人
公式HP:https://www.dospara.co.jp
GALLERIA XA5R-R36T 感想まとめ
GALLERIA XA5R-R36Tを使って様々なテストを行ってきました。
コスパはやや気になるものの、Ryzen 5 7600とRTX3060Tiは結果を出せる構成だと思います。ほどよく高い処理能力で、長く愛用できるモデルになっていることは間違いありません。静音性にも優れていますし翌日出荷にも対応、国内生産でサポート面でも安心感があります。
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