「AMD」の逆襲が止まりません!
第3世代Ryzenを搭載したノートパソコンが市場に投入。デスクトップ並みのパフォーマンスと安さ(コスパ)でノートPC界に新しい風を巻き起こしています。僕も個人的にRyzen搭載ノートを購入してしまいました(笑)
そんなAMD製の「Ryzenを搭載したおすすめのノートパソコン」を紹介していきたいと思います。 RAW現像や、動画編集の処理時間も掲載しているので参考にしてもらえると嬉しいです。
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目次
AMD製CPU「Ryzen」とは?
第3世代に入ったAMD CPUは、最大64コア/128スレッドという驚異的なCPUです。コア数の多さはクリエイト作業に有利ですし、処理速度の短縮化につながる重要な要素でもあります。そう考えるとAMD CPUは「RAW現像や動画編集にぴったり」というわけです。
ユーザーにとって最もうれしいのは、性能の割に価格が安いことです。
デスクトップを不要にしてしまうくらいパフォーマンスが高いのに、なぜかRyzen搭載機は安く買えてしまいます。つまりコストパフォーマンスが最高って訳ですね。
Ryzenの性能(スコア)は?
それでは実際に数字を見ながら、CPUの性能を見ていきましょう。スコアはPassMarkが公開しているデータになります。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
【デスクトップCPU】 | ||||
Ryzen 9 5900X |
39462 | 3.7GHz(4.8GHz) | 12コア24スレッド | 105W |
Ryzen 7 5800X | 28493 | 3.8GHz(4.7GHz) | 8コア16スレッド | 105W |
Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 7 3700X |
22742 | 3.7GHz(4.3GHz) | 8コア16スレッド | 65W |
Ryzen 5 3600X | 18309 | 3.8GHz(4.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-12700 | 32117 | 2.1GHz(4.9GHz) | 12コア20スレッド | 65W |
Core i5-12400 | 19333 | 2.5GHz(4.4GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
【ノートCPU】 | ||||
Ryzen 7 6800H |
23651 | 3.2GHz(4.7GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Ryzen 7 5800H | 21724 | 3.2GHz(4.4GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Ryzen 5 5600H | 17681 | 3.3GHz(4.2GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Ryzen 7 4800H | 19292 | 2.9GHz(4.2GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Ryzen 5 4600H | 15000 | 3.0GHz(4.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-12700H | 27581 | 2.3GHz(4.7GHz) | 14コア20スレッド | 45W |
Core i7-11800H |
21794 | 2.3GHz(4.6GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-10750H | 12688 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
第三世代と言われる、Ryzen 3000番台は大きく性能が引きあがったことで話題を集めました。それはここ数年でパソコンを購入した人でも、入れ替えしたいと思うくらいのパフォーマンスです。
Ryzen 9 5900Xにいたっては40000に迫るスコアを見せており、他を圧倒する性能になっています。Ryzen 5 5600XだとRyzen 7 3700Xに迫るスコア。世代を重ねるごとにしっかりと性能を上げているところは好印象です。
インテル製CPUとの比較でいえば、第12世代が非常に優秀なので選択は難しくなっています。この後でも解説していきますが、クリエイト系の作業だとCore i7-12700がかなり強いです。また、3000番台では価格面で優秀でしたが、Ryzen 5000番台はややコストが上がった印象も受けます。性能も高くなってきてシェアもとれているので「安くする理由がない」といったところかもしれません。
Ryzenのベンチマークや処理時間を計測
CPU-Z ベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
【デスクトップCPU】 | ||
Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
Ryzen 5 5600X | 645.4 | 4873.0 |
Core i7-12700 | 782.5 | 9021.6 |
Core i5-12400 | 703.6 | 5007.6 |
Core i7-11700 | 659.1 | 6127.0 |
【ノートCPU】 | ||
Ryzen 7 5800H | 580.7 | 5731.2 |
Ryzen 5 5600H | 558.6 | 4256.8 |
Core i7-11800H | 621.3 | 5381.9 |
Core i7-10750H | 503.1 | 3169.5 |
最近の傾向としてインテルCPUのシングルスレッドの高さがあります。デスクorノート問わずにRyzenよりも高い数値を示すので、シングル性能を重視する方はインテルCPUを選ぶメリットが高そうです。(一般用途やRAW現像など)
逆に「Ryzenが悪いか?」と言われたらそんなこともなく、ベンチマークを走らせるなどしない限りは顕著な差を感じないはずです。パーツ構成や価格面など、全体を見比べながらしっかりと選択をすると良いでしょう。
CINEBENCH R20 スコア
CPU | シングル | マルチ |
【デスクトップCPU】 | ||
Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
Ryzen 7 3700X | 504 | 4822 |
Core i7-12700 | 710 | 6485 |
Core i5-12400 | 659 | 4724 |
Core i7-11700 | 592 | 3788 |
【ノートCPU】 | ||
Ryzen 7 5800H | 558 | 4691 |
Ryzen 5 5600H | 528 | 3607 |
Core i7-11800H | 581 | 4162 |
Core i7-10750H |
465 | 3089 |
Ryzen 3000→5000で順当に性能を上げていますが、特にシングルスレッドの進化はめざましいものがあります。特にコスパを重視する人にはRyzen 5 5600Xあたりは魅力的に見えるでしょう。ただしそれ以上をいくのがインテルの第12世代CPUです・・・
ノートパソコンではRyzen 7 5800Hがシングル、マルチともに高めの数字になっていますので選択肢としてはアリだと思います。もちろんコスパを重視してRyzen 5を選択するのもアリ。デスクトップほど顕著な差がないのがノートCPUと言えるでしょう。
RAW現像の処理時間を比較
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した処理時間を計測しました。
CPU | 処理時間 |
Ryzen 7 5800X | 3分46秒 |
Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
Core i7-12700 | 3分30秒 |
Core i5-12400 | 4分06秒 |
Ryzen 7 5800H |
4分42秒 |
Ryzen 5 5600H | 4分23秒 |
Core i7-11800H | 4分13秒 |
Core i7-10750H |
5分10秒 |
RAW現像はシングル性能が生きやすい作業ですので、第12世代インテルCPUが有利なのは間違いありません。とは言え、思ったほど大きな差は出ていないという印象を受けませんか?編集作業事態はどのCPUでも問題なく行えますし、あとは処理時間にどれくらいこだわるかになってきます。
毎日多くの現像作業を行うようなプロなら選択はシビアになるでしょうが、週末にカジュアルに現像作業を行うだけなら神経質に選ばないといけないという印象は受けません。(むしろRyzen 5やCore i5で十分かも?)
動画編集の時間を計測
RAW現像とはちがって、マルチコアの性能が結果に左右する動画編集をチェックします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4K映像をレンダリングする時間を計測しました。
CPU | 処理時間 |
Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 3分02秒 |
Ryzen 5 5600X×RX6700XT | 4分04秒 |
Core i7-12700×RTX3060 | 2分52秒 |
Core i5-12400×RTX3050 | 4分14秒 |
Ryzen 7 5800H×RTX3060 | 4分13秒 |
Ryzen 5 5600H×RTX3060 | 5分01秒 |
Core i7-11800H×RTX3060 | 4分49秒 |
動画編集はグラボによるところも大きく、高負荷が続くためかデスクトップCPUが有利です。物理的に余裕のあるデスクトップとちがって、制限のあるノートでは処理に時間がかかるのはどうしても仕方ないところです。
最近のノートも性能が上がって来ているので、よほど高解像度でこだわった編集を行わないのであれば十分すぎるくらいになってきてます。おそらく一般ユーザーで不満を感じる人は少ないでしょうし、持ち運べるというのはデスクトップにない大きなメリットです。
Ryzen搭載のおすすめのPC
ドスパラ GALLERIA ZA7R-R37
新筐体を採用したドスパラのデスクトップです。Ryzen 7 5800X×RTX3070の組み合わせで、安定した性能を発揮できるのが特徴。税込26万円台と現実的な価格ですし、高負荷な4K動画編集なども楽しみたいという本格派におすすめのモデルです。
ASUS ROG Zephyrus G14 GA402RJ
CPU | Ryzen 9 6800HS |
メモリ | 16GB |
グラボ | Radeon RX 6700S |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
個人的にイチオシなのがASUSのROG Zephyrus G14です。14型WQXGA(120Hz)液晶搭載で作業スペースも縦に広く、リフレッシュレートも高いです。重量も1.65kgと軽く、PD対応なので充電周りの柔軟さも兼ねそろえています。モバイル製とパフォーマンスをハイレベルに両立したモデルです。
ドスパラ GALLERIA XL5R-R36 5600H搭載
CPU | Ryzen 5 5600H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 3060 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
15.6インチの液晶は144Hzに対応しなめらかな映像を楽しめます。価格も14万円代からとなっており手を出しやすいのも魅力的かと思います。重量も2kgとモバイル性も悪くありません。少し予算を足せばRyzen 7搭載の「XL7R-R36」が購入できます。
フロンティア GAシリーズ(台数限定モデル)
CPU | Ryzen 7 5800X |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 3060Ti |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
フロンティアの台数限定セール対象のGAシリーズです。台数限定なだけあって価格はマウスコンピューターよりもお安く、税込20万円台は安いです!売り切れても補充が入ることがあるので、定期的にチェックすることをおすすめします!
ドスパラ raytrek MX
CPUに処理能力は求めるけど描画性能はそこまで必要ないという人におすすめなのが「raytrek MX」です。グラボをGTX1650にすることで価格をぐっと抑えることができ、税込みで15万円を切るのは魅力です。写真編集など静止画中心に作業される方におすすめです。
ドスパラ GALLERIA XA5R-67XT
今回のテストに使ったドスパラのゲーミングパソコンです。Ryzen 5 5600X×Radeon RX 6700XTの組み合わせで高解像データ処理にも対応ができます。写真や動画編集、ゲームなど広い用途で楽しめるモデルになっています。静音性にも優れておりコスパは抜群です!
パソコン工房 LEVEL-M0B5-R56X-RBX
Ryzen 5 5600X×RTX3060を搭載している国産のパソコンです。品質やアフターサービスでの安心感があります。ミドルユーザーに最適な構成で、ゲームや動画編集などにもしっかり対応していきたいユーザーにおすすめです。
まとめ
・Ryzen CPUは高性能で選ぶ価値がある!
・コスパに優れたモデルが多いのでお得にPCを買いたい人におすすめ!
・動画編集にはコア数の多いRyzenが有利!
Ryzenの魅力が伝わったなら嬉しいです。ノートパソコンと言えど高い処理能力を有しており、最新モデルなら並のデスクトップを凌駕する性能だと気づいてもらえたら嬉しいです。
それでいて価格は安く「本当に大丈夫?」と心配しちゃいそうなくらい安いモデルもあるので、予算が限られていても十分な性能を手にする可能性は高いです。
もちろんRyzen搭載デスクトップも魅力的なので合わせて検討ください。
>Ryzen搭載のおすすめデスクトップパソコンをチェックする
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