ノートパソコンでありながらハイスペックと低価格を実現した「STYLE-15FX062-i7-KSX」をパソコン工房様のご厚意でレンタルさせていただくことができました。
高性能な6コア12スレッドの「Core i7-8750H」CPUと、「GeForce MX150」搭載で、税別10万円を切る低価格がウリのノートパソコンです。高性能さと低価格を実現した数少ないモデルの1つですので、それだけで存在感があります!
それでは実機を手に取りながら、ベンチスコアをとってレビューしていきます。パソコン工房のノートパソコンを検討している人は参考にしてもらえるかと思います。
目次
パソコン工房「STYLE-15FX062-i7-KSX」のレビュー!
パソコン工房では、CPU、メモリ、ストレージやグラボなどの搭載されているパーツでラインナップが豊富にわけられています。今回お借りしたパソコンはその中でもエントリー向けのノートパソコンになります。
エントリー向けといってもかなり高性能なパソコンに仕上がっています。特にCPUがノートではトップクラスの「Core i7-8750H」を搭載していることから処理能力が高いで。エントリー向けPCではほとんどが内臓グラフィックですが、Geforce MX150を搭載していることから映像系の処理にも期待感が高まります。
用途としては、RAW現像や簡単な動画の編集といったところから、ライトゲームやイラストなど幅広く使っていけます。
そこそこ性能がよくて安いノートパソコンが欲しいなら「STYLE-15FX062-i7-KSX」は良い選択肢の1つになりそうです。性能を落としすぎると数年後に使い物にならないといったケースに陥りがちですが、このパソコンならアドバンテージがとれるので保険の意味でもありですね。
STYLE-15FX062-i7-KSXのスペック表
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-8750H |
グラフィックス | GeForce MX150(2GB) |
メモリ | 8GB |
SSD | 240GB M.2 SSD |
HDD | - |
チップセット | モバイル インテル HM370 |
液晶 | 15.6型(非光沢フルHD) |
サイズ | 約幅381mm×奥行267mm×高さ34mm |
重量 | 約 2.22kg |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU「Core i7-8750H 」の性能
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-8700 | 15171 | 3.2GHz(4.6GHz) | 6コア12スレッド | 65W |
Core i7-8750H | 12573 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i5-8400 | 11745 | 2.8GHz(4.0GHz) | 6コア6スレッド | 45W |
性能的にはデスクトップ用の「Core i7」と「Core i5」の間のような立ち位置です。これよりも高性能なCPUが必要になる場合は、素直にデスクトップを選ぶほうが無難です。
CPU-Zによるベンチスコア
シングルスレッド | マルチスレッド | |
パソコン工房 STYLE | 439.5 | 3120.7 |
DAIV NG7510 | 456.9 | 3354.3 |
同じ「Core i7-8750H」を搭載した、DAIVのノートパソコン(NG7510シリーズ)でもほぼ同じスコアを出していました。→NG7510シリーズのレビューはこちら
CINEBENCHによるスコア
CINEBENCHによるスコアはこの通りで、スコアは「1109」となりました。Core i7-8750Hとしては平均的な数字です。スコアを落とすことなく実力を発揮していてると言ってもよいでしょう。ちなみにですが、デスクトップCPUの「Core i7-8700は1400ほど」です。個人的にはこれ以上のパフォーマンスをノートパソコンに求める必要もないように感じます。
ストレージ性能
メインストレージは240GB M.2 SSDです。ちょっと容量が少ない気はしますが、外付けHDDなどでうまく対処できれば十分でしょう。メインPCとしてソフトをたくさんダウンロードして使うのであれば、カスタマイズで容量を増やすほうが無難です。
・Cドライブのスコア
標準搭載のSSDは標準的な速度です。HDDと比較すると約4倍くらいの速度が出ているので、サクサクです。10万円以下のパソコンだとHDDしか搭載してないモデルも多い中で、SSD搭載しているところは頑張っていると思います!
Geforce MX150のグラフィック性能・ゲームスコア
STYLE-15FX062-i7-KSXに搭載されているグラフィックは「Geforce MX150」です。グラフィックボードとしてはエントリー向けになりますが、内臓グラフィックよりも高性能で用途がグンと広がります。個人的には最も期待している部分です。ここからはベンチソフトを使って実際どのくらいの3D性能があるのかをテストしていきます。
CINEBENCHのベンチマーク
結果は92.45fpsでした。はじめて使うグラフィックでしたが、なかなかの結果だと思います。もう少し上のグレードの「GTX1050」でも100fpsを少し超えるくらいです。
軽いゲーム(DQ10)のベンチマーク
まずはMX150の様子見と言わんばかりに、軽めのゲームでテストしてみましょう。ドラクエXでは、フルHDの最高品質で普通というスコアです。標準品質よりちょっとだけ設定をあげても遊べるので、グラフィック重視の人には嬉しいポイントですね。
重いゲーム(FF15)のベンチマーク
標準品質 | 1920×1080 | 動作困難(1888) |
標準品質 | 1280×720 | 普通(3053) |
FF15は重たいゲームの部類に入るので、さすがにドラクエと同じ設定では動作困難という結果になりました。フルHDの画像を眺めている分には「少し重たいなー」という感じでしたが結果はNGなのですね。残念です。
少し解像度を落としてあげれば「普通」という結果も得られますので、遊べないということはありません。迫力のある映像ではないかもしれませんが、攻略情報を見ながら進めるにはかえって良いかもしれませんね(笑)
MX150は条件を少し落としても良いから、出先でゲームを遊びたいという人におすすめですね。4Kクラスの処理はあきらめましょう!
写真編集・RAW現像にかかる時間は?
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「7分45秒」でした。
撮影に使ったのは2400万画素の一眼レフで、データ容量は5GBです。現像に使ったソフトは無料ソフトの「RawTherapee5.4」で、JPEG品質は90%、高画質での変換です。
感想としては少しかかってしまった感じがします。後半に進むにつれて処理が遅くなっていましたし、メモリも8GBですから仕方のないところでしょうか?処理を当てた時や、一覧の表示にも若干待たされる感じがあります。高画素機をお使いの方や、RAW現像メインでゴリゴリに使うのはちょっと性能不足でしょう。
撮影地でデータを取り込んで、気に入った写真を数枚をRAW現像という方や、サブパソコンとして使うのが良いかと思います。
動画性能や処理にかかる時間は?
使用した動画編集ソフトはResolveです。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は、約6分39秒でした。データ容量は3.67GBです。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
動画にすることは叶ったものの、メモリ不足の警告が何度か表示されていました。フルHDの動画編集に関しては、このパソコンでも可能だと思いますが快適とは思えません。4K動画はなおさらあきらめたほうが無難です。やめておきましょう。
×264 FHD BENCHMARKによるスコア
x264 FHD BENCHMARKでは「スコアが35.9」「エンコード時間が1分10秒」という結果になりました。参考までにCore i7-8700ですと「スコアが45前後」「エンコード時間は55秒前後」という結果です。数字ではいい感じに出てくれるんですよね・・・
出荷日は?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。パソコン工房の出荷予定日は「注文が確定してから2~5営業日で出荷」です。繁忙期など場合によっては一週間近くかかってしまうことがあるかもしれません。購入時には予定を確認しておくと困らないかもしれません。
STYLE-15FX062-i7-KSXを開封!
それでは届いたパソコンを開封していきたいと思います。付属品はシンプルで電源ケーブルとACアダプタ、バッテリーくらいです。コストを限界まで削って価格で還元しているBTOショップらしいシンプルさです。
STYLE-15FX062-i7-KSXの外観写真
筐体は樹脂製でよくある一般的なパソコンといったイメージです。少しラメが入っているのか、角度によってキラキラと光るのが高級感を演出しています。ハンドレスト部はややサラサラとしていて指紋や汚れはあまり目立ちません。オイリーな感じだとまた違うかもしれません。
15型ディスプレイは一般的なスペックも視認性は悪くない
これからずっと見ならがら付き合っていかないといけない、液晶モニターは気になるところでしょう。フルHDの15型液晶は過不足なく情報を表示してくれます。一般的になりつつスペックですので、家庭用としてもモバイル用としても使いやすいでしょう。画面も明るくて、文字や映像もクリアに見えます。
ただし写真編集をすると色域がせまく、荒いグラデーションで表示されているようにも感じました。これは僕が普段使っている液晶が広色域に対応したタイプだからだとも思います。外出時に作業できるスペックがあれば十分という人ならまだしも、RAW現像目的でしっかりと編集したい人には少し酷な印象です。
キーボードはテンキー付き!ちょっと癖あり
キーボードは静かで、浅いタイプになっています。長時間文章を打っていても疲れなかったので、良いものだと思います。タッチパッドも感度も良好ですし、変にクリック感が深いこともなく好印象でした。
ただ配置に少し癖がありました。エンター回りのボタンが密集していることで、タイプミスが発生しました。特にShiftが小さいので「?」を打ちづらかったり、Back Spaceを押すつもりが横のNum LKを押してしまったり、上下左右のキーもよく間違えましたね。慣れるまでは、ちょっと神経質になる必要があるように感じました。
気になるモバイル性は?
ノートパソコンなので持ち出して使うことも想定されています。重量は2kgを超えているので軽快に、とはいかないでしょうが現実的な重量です。一日ずっと持って歩くのはしんどいでしょうが、目的地が決まっていて使うというなら問題ないかと思います。
バッテリーライフは公式によると5時間少しもつようですが、ビジネスライフすべてを支えるには少し物足りないかもしれません。高パフォーマンスモデルですし、GPU内蔵ということもあるので仕方がないのかもしれません。ACアダプターがそこまで大きくないのも幸いしています。
パソコンの裏面には、机との密着を防ぐためにゴム足がついています。それなりに高さがあるり、熱を逃がしてくれるので冷却性能に貢献しています。普通に使う分には、ファンノイズも気になりません。
インターフェース
・ヘッドフォン/スピーカ出力×1
・マイク入力×1
・USB 3.0ポート×2
・USB 3.0(Type-C)ポート×1
・USB 2.0ポート×1
・ディスプレイ出力(miniD-sub15Pin×1/HDMI×1)
・SD(HC/XC)/MMC対応カードリーダー
インターフェースは充実していて、USB3.0やSDカードリーダーも搭載されています。ビジネスだと外部出力をすることもあるかと思いますが、HDMIやD-Subもあるのでプロジェクターやテレビにつなげます。さらに液晶上部にはカメラもついているので、ビデオチャットも可能です。個人的にはType-Cが搭載されているのに好感をもちました。(このクラスでは省かれがちなので)
STYLE-15FX062-i7-KSXはこんな人におすすめ
- 安くて性能がそこそこ良いパソコンが欲しい人
- 簡単な編集作業をしたい人
- 出先で軽めのゲームで遊ぶ人
- サブパソコンが欲しい人
- 屋内外でPCを移動させて使いたい人
STYLE-15FX062-i7-KSXシリーズの感想まとめ
「STYLE-15FX062-i7-KSX」を開封しながらスコアをとってきましたが、税別10万円以下という低価格にもかかわらずパフォーマンスを高めたナイスコンセプトモデルだと感じました。
クリエイター目線だと液晶はどうしても気になってしまうので、こだわりが強い人はAdobeRGBに対応している「DAIV」などのノートパソコンから選ぶのがおすすめですね。DAIVはマウスコンピューターのクリエイターモデルです。性能と価格のバランスも良く、アフターフォローも完璧なのでおすすめです。
・【15型】DAIV NG5500シリーズのレビュー
・【17型】DAIV NG7510シリーズのレビュー
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