パソコンのパーツの中でも最も重要なのが「CPU」です。
写真編集やRAW現像といった、クリエイター向けの作業はCPU負荷が高いのでできるだけ性能の良いパーツを選択しましょう。
今回はAMD製7000番台でも中心的存在の「Ryzen 7 7700Xが搭載された、おすすめのパソコン」を紹介していきたいと思います。
目次
Ryzen 7 7700Xの性能は？
| 名称 | スコア | クロック（OB） | コア（スレッド）数 | TDP |
| Ryzen 7 7700X | 36459 | 4.5GHz（5.4GHz） | 8コア16スレッド | 105W |
| Ryzen 5 7600 |
27810 | 3.8GHz（5.1GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
| Ryzen 7 5800X | 28493 | 3.8GHz（4.7GHz） | 8コア16スレッド | 105W |
| Ryzen 5 5600X | 22161 | 3.7GHz（4.6GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
| Core i7-13700 | 40833 | P:2.1GHz（5.2GHz） E:1.5GHz（4.1GHz） |
16コア24スレッド (P:8コア/E:8コア) |
65W |
| Core i5-13400 | 26442 | P:2.5GHz（4.6GHz） E:1.8GHz（3.3GHz） |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
65W |
| Core i7-12700 | 32117 | 2.1GHz（4.9GHz） | 12コア20スレッド | 65W |
| Core i5-12400 | 19333 | 2.5GHz（4.4GHz） | 6コア12スレッド | 65W |
Ryzen 7 7700Xは、8コア16スレッドの強力なCPUです。通常は4.5GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大5.4GHzまでオーバークロックします。
PASSMARKの公開データによると「Ryzen 7 7700Xは36459」となっており、従来のRyzen 7 5800Xを約35％も上回るスコアです。
ライバルのインテルCPUと比較すると、ちょうど第12世代Core i7-12700と第13世代Core i7-13700の間くらいのスコアになっています。
パーツの選び方がピンとこない方については「パソコン・スペックの選び方」という記事で解説しているので参考にして下さい。
CPU-Zによるベンチマークスコア
| CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
| Ryzen 7 7700X | 759.3 | 8191.5 |
| Ryzen 5 7600 |
713.9 | 5897.3 |
| Ryzen 7 5800X | 669.4 | 6739.4 |
| Ryzen 5 5600X | 638.5 | 5000.6 |
| Core i7-13700 | 827.1 | 11044.3 |
| Core i5-13400 | 725.4 | 6425.5 |
| Core i7-12700 | 749.2 | 8889.5 |
| Core i5-12400 | 703.6 | 5007.6 |
シングルスレッドのスコアが759.3、マルチスレッドが8191.5となりました。Ryzen 7 5800Xと比較して、シングル性能は約13％、マルチ性能は約21％向上しています。
ただし第13世代インテルCore i7-13700と比較するとやや目劣りするスコアと言わざるを得ません。性能が高いと単純に動作が快適になりますので、RAW現像や動画編集といった作業でどれくらい差が生まれるのか気になるところです。
CINEBENCH R20 スコア
| CPU | シングル | マルチ |
| Ryzen 7 7700X | 771 | 7888 |
| Ryzen 5 7600 | 717 | 5846 |
| Ryzen 7 5800X | 621 | 5993 |
| Ryzen 5 5600X | 599 | 4233 |
| Core i7-13700 | 777 | 7407 |
| Core i5-13400 | 680 | 5290 |
| Core i7-12700 | 733 | 6215 |
| Core i5-12400 | 659 | 4724 |
CINEBENCH R20のテストでは、シングル771、マルチ7888でした。この結果はCore i7-13700と同等クラスと言って良いでしょう。やはりいくつかのテストで見ていくのは重要です。
RAW現像性能チェック
RAWの一括変換にかかった時間を測定するために、一眼レフで撮影した150枚（5GB）の写真を現像します。
| CPU | 処理時間 |
| Ryzen 7 7700X | 2分50秒 |
| Ryzen 5 7600 | 3分11秒 |
| Ryzen 7 5800X | 3分46秒 |
| Ryzen 5 5600X | 3分55秒 |
| Core i7-13700 | 3分24秒 |
| Core i5-13400 | 3分45秒 |
| Core i7-12700 | 3分13秒 |
| Core i5-12400 | 4分06秒 |
ベンチ結果でインテルCPUに押され気味でしたが、RAW現像ではRyzen 7 7700Xが最も速く処理を終えました。正直これは意外な結果だったのですが、AMDへの愛の深さで選んでしまっても問題ないかと思います(笑)
ちなみに趣味レベル（処理数が少ない）で現像処理を行うのであれば、ここに登場するCPUどれを選んでも問題ありません。あとは予算の兼ね合いになってくるでしょう。
動画編集能力チェック
一眼レフで撮影した5分間の4K動画のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
| CPU | 処理時間 |
| Ryzen 7 7700X×RTX3070 | 2分22秒 |
| Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 3分02秒 |
| Ryzen 5 5600X×RX6700XT | 4分04秒 |
| Core i7-13700F×RTX4070Ti | 2分55秒 |
| Core i5-13400F×RTX3060 | 3分27秒 |
| Core i7-12700×RTX3060 |
2分52秒 |
| Core i5-12400×RTX3050 | 4分14秒 |
今回のテスト機はRyzen 7 7700X×RTX3070の組み合わせでしたが、最も速く処理を終える形となりました。Ryzenにとって動画編集は得意な分野ですが、ここでもしっかりと結果を残す形になりましたね。
AMD製CPUを搭載したモデルは、インテルCPU搭載モデルと比較しても比較的安い傾向にあるのでコストパフォーマンスは優秀と言えるかと思います。
Ryzen 7 7700Xがおすすめな人
- トップクラスの処理能力が必要な人
- 最新CPUを使ってみたいという人
- AMD愛にあふれている人
- コストパフォーマンスを重視する人
Ryzen 7 7700Xはベンチマークテストだけだと、インテルとほぼ同等、または若干落とす形です。RAW現像、動画編集といった作業ではしっかりと結果を残しており、インテルよりも安い傾向にあることから「コスパは抜群！」と言えます。しっかりと性能を確保しつつ、できるだけ安くパソコンを購入したいという人は検討する価値ありです！
ただし安定感ではインテルも捨てがたく、特に性能の高い第13世代インテルCPU搭載モデルも合わせて検討するのも手です。
＞Core i7-13700（K）搭載のおすすめパソコン
＞「Ryzen」搭載のおすすめパソコン
Ryzen 7 7700X搭載のおすすめPC
マウスコンピューター DAIV FX-A7G7T
| CPU | Ryzen 7 7700X |
| メモリ | 32GB |
| グラボ | GeForce RTX 4070Ti |
| ｽﾄﾚｰｼﾞ | 1TB SSD |
マウスコンピューターのクリエイター向けブランド「DAIV」の中でもハイクラスに位置するモデルです。Ryzen 7 7700X×GeForce RTX4070Tiを搭載し、高解像データ編集にも対応できるハイスペックモデルです。高度な4K動画編集なども楽しめますしゲームも高設定で遊べます。
ドスパラ GALLERIA ZA5R-R46T 7600X搭載
| CPU | Ryzen 7 7700X |
| メモリ | 32GB |
| グラボ | GeForce RTX 4060Ti |
| ｽﾄﾚｰｼﾞ | 1TB SSD |
Ryzen 7 7700Xを採用したドスパラのゲーミングデスクトップです。RTX4060Tiは高いゲーミング性能があり、重量クラスの最新タイトルを遊んだり、競技性の高いゲームで有利に立ち回ることが可能です
マウスコンピューター G-Tune FZ-A7G70
| CPU | Ryzen 7 7700X |
| メモリ | 32GB |
| グラボ | GeForce RTX 3070 |
| ｽﾄﾚｰｼﾞ | 1TB SSD |
CPUがRyzen 7 7700Xに変更となり、大きくパフォーマンスを伸ばしたゲーミング向けデスクトップパソコンです。RTX3070は旧世代ですが性能は十分で価格もこなれてきています。写真編集やイラスト、動画編集、DTMなどにおすすめです。
フロンティア GAシリーズ
| CPU | Ryzen 7 7700X |
| メモリ | 32GB |
| グラボ | GeForce RTX 4070Ti |
| ｽﾄﾚｰｼﾞ | 1TB NVMe SSD |
フロンティアのアウトレットモデルにRyzen 7 7700XにRTX4070Tiを組み合わせた高性能パソコンがあります。価格は30万円切りですのでかなり安いと思います。電源も850W 80PLUS GOLDで余裕がありますし、メモリ容量も多いので作業がサクサク進みますよ！
まとめ
・Ryzen 7 7700Xのコスパは抜群！
・作業時間の短縮化に大きく貢献してくれる！
・AMD愛が今、試されている！
Ryzen 7 7700Xは性能の高さが魅力で、ライバルのCore i7-13700に引けを取らないパフォーマンスを出してくれます。シングル性能、マルチ性能ともに高いので、どんな作業をやらせても結果を出してくれたという印象です。組み合わせるグラボ次第で8Kなどの超高解像データ編集にも耐えられるので、動画クリエイターさんにも検討してもらいたいCPUだと感じました。
もし他のCPUが気になるのであれば「RAW現像・写真編集におすすめのCPUは？」という記事をご覧ください。BTOパソコンショップのキャンペーン・セール情報まとめをご覧いただくとお得なパソコンが見つかるかもしれません。
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