「写真編集やRAW現像に使えるノートパソコン」と一口に言っても、たくさん製品から、自分に最適な物を選ぶのは簡単ではありません。
CPU、グラフィック、ストレージ、メモリなどの主要部品はもちろん、ディスプレイやキーボードの品質にだってこだわりたいからです。それら全てをはかりにかけて価格的な妥協点を見つけるのも骨が折れる作業です。パソコンを久しぶりに購入する人や、もともと詳しくない人からすると未知の世界と感じるかもしれませんね。
そんな人のために、当サイトがおすすめするショップの中から厳選したパソコンを紹介してみました。選び方のコツも書いているので参考にしてください。
ノートパソコンの選び方
RAW現像をはじめクリエイティブな作業は、ネットや動画視聴、ワードやエクセルといった一般的な作業に比べるとパソコンにとって負荷がかかります。つまり一般的なパソコンよりも高性能な物を選ぶ必要があります。
一昔前だと高性能をキープするためにデスクトップ一択というような流れもありましたが、ここ数年でノートパソコンの性能はグンと上がり、デスクトップパソコンと比べても遜色ないところまできています。
小型で持ち運べるので外で執筆活動をする人はもちろん、写真編集や動画編集をしたいクリエイターにも選ばれています。また住宅事情から「パソコンを置くスペースが限られてる」という人も設置スペースを確保できるありがたい存在でもあります。
僕が考える選び方のコツとしては「各ショップの人気ランキングを参考にする」ことです。たくさんの人に選ばれているというのは信頼や実績の証でもあるからです。性能や価格面をはかりにかけて「コスパが良い!」「買いだ!」と判断されたもの、つまりOKサインが出たものがランクインしているので大きく失敗することはありません。特にパソコンに詳しくない人の場合は有効なので、ランキング上位のパソコンを狙うようにしてください。
RAWCOMがおすすめする厳選ノートパソコン!
時間がない人のために、最初に当サイトイチオシのパソコンをご紹介します。この他のモデルも後半に紹介していますので、ぜひご覧ください。
DAIV 5N
CPU | Core i7-10870H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 3060 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
グラフィックにRTX3060を採用し高解像データへの対応力を高めたハイパフォーマンスノートパソコンです。RAW現像や動画の書き出し処理も速く、ちょっとしたデスクトップにも負けない処理能力をもたせています。15.6型WQHDモニターで作業性もよく、1.77kgと比較的軽量なのも魅力的です!
ドスパラ GALLERIA GR2060RGF-T
CPU | Ryzen 7 4800H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 2060 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
ドスパラで高い人気を誇るノートPCです。8コアのRyzen 7 4800Hの処理能力が非常に高く、クリエイト系の作業にもってこいです。価格も税込15万円台と良心的で、割と万人におすすめしやすいモデルだと感じます。
ノートパソコンのメリット
- 小型で液晶一体型
- デスクトップ並の性能がある
- どこでも使える
- 電源がない場所でも使える
RAW現像はある程度の性能が求められる作業ですが、ノートパソコンでも十分に処理できるまでになってきています。
小型ですから外への持ち出しも楽ですし、充電式なので電源がない場所でも使えます。「場所を選ばない」という点は、デスクトップにはない魅力です。
体1つ、パソコン1台で仕事をする生活に憧れている人は、ノートパソコン一択です!
液晶が一体型で持ち運べる!
ノートパソコンの最大の特徴は、パソコンと画面が一体式になっているということでしょう。当然バッテリーでも駆動しますので、電源がなくても外に持ち出して使えます。
液晶ディスプレイの色域にもこだわろう
聞きなれない人もいるかもしれませんが、ディスプレイのsRGBやAdobe RGB比といった項目にも着目しておきましょう。これはディスプレイが表示できる色の範囲の広さを表しています。
一眼レフでこだわって撮影していても、ディスプレイの品質がついてこなければ正確な表現はできません。間違った色で編集してしまうと正確なゴールにもたどり着けません。この環境で作業を続けていると自己の成長の機会を逃しかねません。
また、せっかくRAW現像したのにプリントした時に「色がおかしい」「ディスプレイの色と違う」といった事態に陥ることも多くなってしまいます。
出典:Eizo
- sRGB ⇒国際標準化団体のIEC(国際電気標準会議)が制定した標準規格
- Adobe RGB ⇒米アドビシステムズが制定した色空間
図の通りsRGBよりもAdobe RGBのほうが色域が広く、青や緑の領域が広くなっています。sRGBは ネットやWindows環境で標準の色域として定着していますので、趣味で使う分にはsRGBに対応させておけば基本的に大丈夫です。
プリント前提で画作りをする人や、お仕事で納品するといった、より緻密な色表現を求めるのであればAdobeRGBに対応させていきましょう。
僕は素人ですがAdobeRGBに対応できる環境を一応整えています。なぜかと言うと、単純にその色域で見た写真がきれいだからです。自分で撮った写真だから、どうせなら見た目にも楽しく味わったほうが良いはずだと思ってそうしています。
クリエイティブな作業をする上では、最低でもsRGB100%などの記載があるモデルを選ぶほうが無難だと思います。(外部ディスプレイで対応するのもOK)
液晶サイズは13インチ?15インチ?17インチ?
液晶のサイズは13インチのような小さいものならモバイル性に優れますし、17インチのような大きなものなら高性能なパーツが搭載できてデスクトップにも負けない性能をもっています。
関係性は下記のようなイメージになります。
13/14インチ | 15インチ | 17インチ |
軽い | 普通 | 重い |
普通 | ミドルスペック | ハイスペック |
価格も性能もピンキリではありますが、ほぼこの構図にあてはまります。ハイスペックなパソコンが欲しいなら17インチがおすすめですし、コスパに優れたモデルが欲しいければ15インチです。13インチは軽くて良いですがほとんど種類がないがネックです。
・13/14インチのおすすめノートパソコン
・15インチのおすすめノートパソコン
・17インチのおすすめノートパソコン
こんな人におすすめ!
- 場所を選ばずに作業したい人
- デスクトップを置く場所がない人
- ノマド生活に憧れをもっている人
- 編集作業だけでなく、執筆もする人
CPU・GPU・メモリなどの主要パーツの目安は?
CPU:Core i7~
GPU:GTX1650~
メモリ:16GB~
ストレージ:SSDは必須
CPUはCore i7がおすすめ!
高負荷なクリエイト作業には、CPU性能に依存するところが多いです。そのためCPUは最優先で予算をかけたいパーツです。作業に耐えられる性能がなければ、いつまでも処理が完了しないといった不要なストレスと付き合うハメになってしまいます。
ですのでCore i7を選択しましょう。もはやほぼ一択と言っても過言ではないくらいです。例えばCore i7-9750Hあたり選ぶのが、後々の後悔を避けるポイントです。逆にCore i3やCeleronなどは推奨しません!
ちなみに、僕はメーカーさんの協力を得てパソコンをレビューする機会をもらっています。CPU別にRAW現像にかかった時間を計測してみたところ以下のような結果になりました。
【CPU別】RAW現像にかかった時間
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間を計測。
CPU | A機 | B機 |
Core i7-10875H | 4分58秒 | |
Core i7-10750H | 5分10秒 | |
Core i7-9750H |
5分44秒 | 5分35秒 |
Core i7-8750H | 5分53秒 | 4分54秒 |
Core i5-8300H | 7分01秒 | |
Core i7-8550U | 9分45秒 |
最新CPUになるほど処理時間が速く、多くの時間を生んでくれます。日常的にRAW現像を行う人なら、数世代前なら買替を検討しても良いレベルでしょう。
ただし「U」がつくような省電力タイプは、Corei 7であっても処理に時間がかかるので注意が必要です。「Core i7だから大丈夫」とはならないので、1つ1つのCPUに対して充分なリサーチをかけたほうが良いと思っています。
GPUはエントリークラスでもOK!多用途目的ならミドルクラスを推奨
RAW現像やイラストといった静止画がメインであればGTX1650あたりのエントリークラスのグラフィックでも充分です。その理由は、編集ソフトのグラフィック支援がそこまで強力ではないからです。とは言え効果がない訳でもないので、しっかりと独立グラフィックが搭載されたモデルを選ぶべきだと思ってます。
個人的には、GTX1660シリーズやRTX3060あたりのミドルクラスのグラフィックをおすすめします。少しの予算で高い効果を見込めるからです。グラフィックが良くなることで使える範囲が広がりますし、特にゲームで遊ぼうと思っている人や動画編集まで考えている人ならなおさら快適性が高まるでしょう。
ノートパソコンのGPUスコア
GeForce RTX3070 |
14140 |
GeForce RTX3060 | 12151 |
GeForce RTX2070 |
12860 |
GeForce RTX2060 | 11458 |
GeForce GTX1660Ti |
10215 |
GeForce GTX1650Ti | 7796 |
GeForce GTX1650 |
7002 |
GeForce MX350 | 3124 |
写真だけならエントリークラスのグラフィックで十分です。
メモリは16GB以上を推奨
メモリは多いほど正義とされていますが、実際は16GBあたりもあれば充分です。最近はウインドウズなどのOSだけでも数GB消費してしまいます。Lightroom Classic の最小システム構成をチェックすると「12 GB 以上を推奨」とはっきりと書かれています。このことからも8GBでは不足すると思っておきましょう。
32GBが必要になる人は、高画素カメラを使っている人、4K動画編集をする人、ソフトを複数起動して常用する人、ざっくり言えば重たい処理をする人になってくるでしょうか。
ノートパソコンの場合は、後からメモリを簡単に追加できないケースがほとんどです。購入時にしっかりと検討して、必要な容量をキープしましょう。
メインストレージにSSDは必須
OSが入るメインストレージには、必ずSSDを搭載したモデルを選びましょう。パソコンの起動やソフトのインストールが速くなります。格安モデルではコストを下げるためにHDDが採用されるケースもありますが、はっきりいってメリットはありません。
SSD・HDDの速度比較
パーツの選び方がよくわからないという人
パーツの話がよくわからない、もう少し詳しく知りたいという人は参考記事をご覧ください。
おすすめのRAW現像パソコン
それではBTOショップの人気ランキングを参考にしながら、おすすめのパソコンを見ていきましょう。
DAIV 5N
CPU | Core i7-10870H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 3060 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
従来モデルよりも大幅に軽量化し約1.77kgという軽さを実現。多くのPCでCore i7-10750Hを採用している中で、ワンランク上のCore i7-10870Hを採用しているところもポイントです。並みのデスクトップよりも高速な処理を実現するハイスペックノートPCです。
フロンティア LNシリーズ
CPU | Core i7-10750H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce GTX 1650 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
フロンティアのLNシリーズは、第10世代Core i7-10750H×GTX1650を搭載しながら119,800とコスパが魅力です。トレージ容量も多いところもポイントです。台数限定なので欲しい人は急げ!
ASUS ROG Flow X13 GV301QH
CPU | Ryzen 5 5900H |
メモリ | 32GB |
グラボ | GeForce GTX 1650 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
Ryzen5000番台はデスクトップCPUに引けをとらない性能で、13.4型4K対応モニターを搭載!重量が約1.35kgなのですが、よくこれだけの性能をつめこんだな・・と思わざるを得ないロマンあふれるパソコンです。専用の外付けeGPUで飛躍的に描画性能を高めることも可能です。
ドスパラ GALLERIA GCR2070RGF-QC
CPU | Core i7-9750H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 2070 MAX-Q |
ストレージ | 1TB SSD |
超高性能なパソコンながらデザイン性にも優れているガレリアノートです、144Hzのリフレッシュレートにも対応、マグネシウム合金を採用し15.6形ながら約1.87kgという軽さも魅力です。
DAIV 4N
CPU | Core i7-1165G7 |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce GTX1650Ti |
ストレージ | 256GB NVMe対応 SSD |
ややパフォーマンス的には非力なのですが、約1.43kgという軽さが武器のノートPCです。モバイル環境で作業することの多いクリエイターさんにおすすめのモデルです。USB Power Deliveryにも対応し、バッテリー問題に柔軟に対応できるのも嬉しい。
ASUS TUF Gaming A15 FA506IU
CPU | Ryzen 7 4800H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce GTX 1660 Ti |
ストレージ | 512GB SSD |
Ryzen4000番台を搭載しパフォーマンスを高めたゲーミングPCです。GTX1660TiはフルHD環境でのゲームを快適にし、動画編集にも対応できるくらいの性能があります。価格的にも比較的安くコスパを重視する人におすすめのモデルになっています。
パソコン工房 STYLE-14FH057-i7-UXFX
CPU | Core i7-1165G7 |
メモリ | 8GB(16GB推奨) |
グラボ | Intel Iris Xe |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
重量が1kgを切る軽さながら、マグネシウム合金製の筐体を採用するなどチープさがありません。グラフィックはCPU内蔵のIntel Iris Xeで画像編集や軽めのゲームなら動かせるほどです。グラフィック性能を活かすためにはメモリ容量が多い方が有利なので16GBを推奨します。
MSI Modernシリーズ
CPU | Core i7-10510U |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce MX330 |
ストレージ | 512GB SSD |
MSIのビジネス・クエイター向けのノートパソコンもおすすめです。軽量モデルかつスタイリッシュなデザインを採用しており、撮影機材と一緒に持ち歩いても負担が小さいのがありがたいです。
まとめ
・外での作業が多いならノートパソコンを購入しよう!
・各BTOショップの人気ランキングを参考に選ぶと失敗が少ない!
・ノートパソコンの売れ筋は、エントリーからミドルクラス!
本記事ではしっかりとRAW現像などのクリエイト作業に使えるノートパソコンを紹介しました。
当ブログは予算や目的、パーツなどからパソコンが選べるようになっております。ぜひトップページからお気に入りの1台を見つけてください。
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