DAIV 5Nシリーズが新しくなりました!2021年モデルの実機をお借りしましたのでレビューします。
最新のWindows11と第11世代Core i7-11870Hを搭載したことでパフォーマンスが大幅に向上!高解像度のデータ編集などにも最適なモデルになっています。15.6型WQHDモニターで作業性が向上し、約1.73kgとモバイルも可能なクリエイトノートに仕上がっています。
各ベンチソフトの結果や、実際にRAW現像にかかった時間なども掲載していますので参考にして下さい。
目次
DAIV 5N(2021年モデル)の特徴
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
マウスコンピューターのDAIV 5Nシリーズは、画像・動画・写真・イラストなどのクリエイティブ制作に向けてデザインされたノートパソコンです。
従来モデルとの大きな違いは以下の3点になるかと思います。
- Windows 11 Home 64ビット
- Core i7-10870H→Core i7-11800H
2021年前後期での大きなちがいはCPU変更のみです。さらに前のモデルと比較するとグラフィック、モニター、バッテリーなど大きく仕様が変更。より使いやすいモデルになっています。
DAIV 5Nの新旧スペックを比較
DAIV 5Nの新旧でどこが違うかを確認していきます。
型番 | DAIV 5N(最新) | DAIV 5N(旧) |
OS | Windows 11 Home 64ビット | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-11800H | Core i7-10870H |
グラフィックス | GeForce RTX 3060 | |
メモリ | 16GB(最大64GB) | |
SSD | 512GB SSD(NVMe対応) | |
動作時間 | 約6時間 | 約7.5時間 |
サイズ | 355.5×236.7×19.9 | |
重量 | 約 1.73kg | |
詳細 | >公式サイトで確認する |
パーツの話がピンとこない方は、下記の参考記事をご覧ください。基本的なことが理解してもらえるはずです。
CPU Core i7-11800Hの性能
DAIV 5N(2021年モデル)に搭載されているCPUは、第10世代のCore i7-10870Hです。8コア16スレッドのCPUで、通常は2.2GHzで動作し、負荷がかかった時にはオーバーブーストで最大5.0GHzまでオーバークロックします。
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-11800H | 21794 | 2.3GHz(4.6GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-10870H | 16195 | 2.2GHz(5.0GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-10875H | 15997 | 2.3GHz(5.1GHz) | 8コア16スレッド | 45W |
Core i7-9750H |
11427 | 2.6GHz(4.5GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-8750H |
10241 | 2.2GHz(4.1GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-11700 |
21469 | 2.5GHz(4.4GHz) | 8コア46スレッド | 95W |
PASSMARKの公開データによると「Core i7-11800Hが約21800」「Core i7-10870Hが約16000」をマークしています。これが本当なら約40%高性能化していることになります。
それどころかデスクトップ用CPUのCore i7-11700と同等スコアが確認できます。もはやデスクトップからの乗り換えもアリなのでは?と感じさせる。そんなポテンシャルを秘めたのがDAIV 5N(2021年モデル)になります。
CPU-Zによるベンチマークスコア
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-11800H | 618.1 | 5186.6 |
Core i7-10870H | 542.4 | 4900.0 |
Core i7-10875H | 533.1 | 4988.9 |
Core i7-10750H |
503.1 | 3169.5 |
シングルスレッドのスコアが618.1、マルチスレッドが5186.6となりました。スタンダードタイプのCore i7-10750Hと比較するとシングルスレッドが約23%、マルチスレッドに至っては約64%も強化されています。
第10世代Core i7-10870Hと比較すると、特にシングルスコアでの差が顕著です。RAW現像やゲーミング性能にも期待がかかるといったところでしょうか。
CINEBENCH R20によるベンチマークスコア
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-11800H | 582 | 3714 |
Core i7-10870H | 490 | 3869 |
Core i7-10875H | 492 | 3418 |
Core i7-10750H |
465 | 3089 |
Core i7-11700 | 592 | 3788 |
CINEBENCH R20でもシングル性能は高いスコアをマーク。マルチ性能は従来モデル(Core i7-10870H)よりスコアを落としています。とは言え、体感的に大きなちがいは感じませんでしたので安心してください。
ストレージ性能
512GB NVMe SSDの転送速度は、Readで2100MB/s程度で標準的といったところでしょうか。アプリのインストールもパソコンの起動も高速です。
GeForce RTX3060のグラフィック性能・ゲームスコア
DAIV 5N(2021)に搭載されているグラフィックはGeForce RTX3060です。
ミドルクラスのグラフィックボードですが、ゲームや4K動画編集にも対応できるくらい高性能なパーツです。従来モデルから変更になったところでもあり見どころでもあります。
FF15(重たいゲーム)のベンチマーク
モデル | 設定 | 結果 |
DAIV 5N(RTX3060) | 3840×2160(標準品質) | 普通(4427) |
1920×1080(標準品質) | とても快適(10573) | |
DAIV 5N(RTX2060) | 3840×2160(標準品質) | 普通(3299) |
1920×1080(標準品質) | 快適(9044) |
重量級ゲームの代表格であるファイナルファンタジー15のベンチ結果です。4K解像度の標準画質で快適に動作します。従来モデルからランクアップとはいかなくても大幅にスコアを更新しています。
フルHD領域で10%ほど、4K領域だと35%ほどスコアが順当にアップしています。より高解像領域で進化を発揮できるようになりました。
RAW現像にかかる時間は?
無料ソフトの「RawTherapee」で現像処理時間をテストを行いました。参考までに過去のテスト結果をご紹介します。
CPU | 処理時間 |
Core i7-11800H | 4分23秒 |
Core i7-10870H | 4分54秒 |
Core i7-10875H | 4分58秒 |
Core i7-9750H |
5分44秒 |
Core i7-7700HQ | 7分34秒 |
Core i7-11700 | 4分16秒 |
約150枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「4分23秒」でした。従来モデルより30秒ほど処理時間を短縮しているため、より多くの現像作業を行うユーザーにはメリットがあります。
第11世代Core i7-11700を搭載したデスクトップパソコンと比較しても遜色ないパフォーマンスを実現しています。DAIV 5Nはモバイル性の面でも強みがあるので、外出の多いクリエイターにはかなりおすすめですね。
動画の書き出しにかかる時間は?
動画編集ソフトResolveを使ってチェックします。
4K動画(24P)約5分間の映像のレンダリングにかかった時間は約4分48秒でした。
書き出しの条件は以下の通りです。
・フォーマットはMP4
・コーデックはH.264
・解像度は3840×2160
・フレームレートは24
・品質は最高品質
モデル | 構成 | 処理時間 |
DAIV 5N | Core i7-11800H×RTX3060 | 4分48秒 |
DAIV 5P(新) | Core i7-11800H×RTX3050 | 4分15秒 |
DAIV 5P(旧) | Core i7-10750H×GTX1650Ti | 7分38秒 |
DAIV 5N | Core i7-10870H×RTX3060 | 4分36秒 |
高解像データ編集もしっかり行えるパフォーマンスで、編集作業中や書き出し中にストレスを感じるようなシーンはありませんでした。
なぜか弟分のDAIV 5Pに処理時間では負けてしまいましたが、こちらはRTX3050になっているので4Kのような重たいデータ処理にはやや不安が残ります。動画編集はグラフィック性能も大きく左右するので(結果的に遅かったとしても)自分ならRTX3060を搭載したDAIV 5Nを選びます。
もしも日常的に4K動画編集をするのであれば、デスクトップのほうが有利になります。RTX3060以上を搭載したパソコンを選択するほうが無難でしょう。
・RTX3060(Ti)搭載のおすすめパソコン
・RTX3070搭載のおすすめパソコン
パソコンはうるさい?静音性は?
DAIV 5Nは、高性能なパーツを搭載しながらも薄型化しているので静穏性はいまいちです。逆に言えば、しっかりと冷却するためにファンが働いているとも言えます。
ブログ執筆などの軽度な作業ではほぼ無音ですが、RAW現像や動画の書き出しなどでは気になるレベルかもしれません。
従来モデルだと発熱が気になり、キーボード上部がホカホカだったのですが、新モデルは少し改善した印象を受けました。
出荷は遅い?どれくらいで到着するの?
パソコンがいつ手に入るか気になる人も多いでしょう。DAIVの出荷予定日はだいたい「注文が確定してから4~5日程で出荷」です。これはカスタマイズをした場合でも変わりません。
当日15時までに注文が確定した場合の目安で、土日祝は注文が確定されません。早く手元にパソコンが欲しい場合は注意しましょう。
DAIV 5N(2021年モデル)を開封!
性能面の話が続きましたが、ここからは外観やデザインなどを含めて使ってみた感想に移りたいと思います。(2020年モデルの写真を含みます)
DAIV 5Nシリーズの外観写真
DAIV 5N(2021)の筐体はシルバーがベースとなっており、従来のブラックよりも明るい印象になりました。指紋や汚れも指紋も目立ちにくくなったのは良いですね。
それにしても高性能PCとは思えないくらい薄いのが驚き!従来モデルは持ち出そうという気にはなりませんでしたが、新モデルなら外でに持っていって作業しようという気分になります。
DAIV 5Nの付属品やバッテリー駆動時間
付属品はシンプルで「電源ケーブル」「ACアダプタ」と「納品書」「説明書」などです。
旧モデルは自分でバッテリーを取り付ける必要がありましたが、新モデルはそのまま使えます。相変わらずACアダプターは大きいので注意が必要。バッテリー駆動は約6時間なので軽めの作業だったら乗り越えられそう。
ACアダプターが大きいのでモバイル性にはやや欠けます。
ベゼルレス仕様で作業に集中できる
DAIV 5NはsRGB比で100%をカバーし、Web向けの編集作業には十分な色域をもっています。発色もよいですし、黒のしまりや明るさも一段と良くなった気がします。かなり正確な編集作業が行えるようになったと実感しました。
個人的に最も印象的だったのがモニターの高解像度化です。フルHDからWQHDに変更されたことで作業性が一気にアップしました。これまではRAW現像や動画編集で「せまいな」と感じることが多かったですが、新モデルではしっかりと作業に没頭できます。
「4KとかWQHDのモニターにカスタマイズできるようになると最高なんですけどね」なんて昔のレビューで書いていたのが懐かしいです。
静かなタイピングが可能なキーボード
テンキーも付属したキーボードは自然な配列ですね。上下や最上部のキーはちょっと小さいですが、打ち心地はソフトで悪くありません。ここでもモバイル環境に最適化してきたなという印象です。
少し前までのDAIVってキーボード配列が特殊というか、個人的にはあまり好きじゃなかったんですが最近はよくなっています。この記事もDAIV 5Nを使って書いていますが、特に不満は感じませんでした。
テンキーの配列がちょっと不思議な感じです。
DAIV 5Nシリーズのインターフェース
・UHS-Ⅰ対応micro SDカードリーダー
・HDMI×1
・USB3.0×2(Type-A 右側)
・USB3.1×1(Type-A 左側)
・ネットワーク×1(1000Base-T/100Base-TX/10Base-T対応(RJ-45))
・ヘッドフォン出力、マイク入力、等
マイクロSDカードリーダーが搭載されているのも地味に嬉しいですし、Type-C端子がThunderbolt 4になっているのもポイントです。
DAIV 5N(2021年モデル)のデメリット
・ACアダプターが大きい!
・ファン音はなるかも!
処理能力で抜群の強さを見せたDAIV 5Nシリーズですが、排熱問題には割と頭を悩ませるかもしれません。音はヘッドフォンをしてしまえばゲームなんかも楽しめるかと思いますが、モバイル環境では周りへの配慮も必要ですからね。
薄型化や静かなキーボードなどモバイル性はよくなったと思いますが、高負荷なクリエイト作業をするならプライベート環境の確保は割と大切な気がします。車とかホテルとかそういった場所なら思う存分、制作活動をできると思います。
ACアダプターの大きさは次への課題ですかね。性能をしっかり引き出すためとは言え持ち出せるパソコンに重たいACアダプターはアンバランスです。もう少し柔軟な電源供給が可能になってくると使い勝手が一気によくなると思うんですけどね。。
DAIV 5N(2021年モデル)はこんな人におすすめ
- モバイル環境で闘うクリエイター
- ゲーム、写真。動画など1台でなんでもやりたい人
- 家でも外でも本格的な編集作業をする人
- モニター品質にこだわったノートPCが必要な人
- デスクトップ並の処理能力が必要なユーザー
公式HP:https://www.mouse-jp.co.jp/
DAIV 5N(2021年モデル)の感想まとめ
DAIV 5N(2021年モデル)をレビューしてきました。
もはやデスクトップ並みの処理能力で、高解像データ処理もしっかり行えるパフォーマンスは信頼に値します。液晶パネルが変更になって作業性がアップしたところも見逃せません!モバイル環境で本格的な編集作業をしたい人や、自宅にデスクトップは置けないけど高パフォーマンスノートが必要なんて人におすすめできるモデルだと思いますね。
マウスコンピューターは国内生産ですし、サポート体制や、アフターフォローも手厚いので万が一のトラブルの時にも誠心誠意対応してもらえるだろうという期待感がもてますから安心です。
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